自律神経失調症の診察・検査(身体的な検査・機能検査)

自律神経失調症

自律神経失調症・身体的な検査・自律神経機能検査について

どんな病気でも、患者側の話だけで、病気を特定することはありません。医師は、正確な診断を下すためにあらゆる可能性を疑い、必要に応じた検査を行います。自律神経失調症・身体的な検査・自律神経機能検査について紹介していきます。

検査で別の病気がないかを調べる

MRI検査問診が終わったら、呼吸や心臓の音を聴く聴診や、血圧測定などの簡単な検査が行われます。そして、必要に応じて血液検査やレントゲン検査のほか、ときにはMRI検査、超音波検査、心電図検査などを受けるように指示されます。医師は、最初から病気を特定して診察を行ったりはしません。症状から考えられるすべての病気の可能性を整理して、それらを打ち消す、いわゆる「除外診断」を行います。少しめまいがした程度なのに、頭部のMRI検査を受けるようにいわれて動揺した、というケースはけっして珍しいものではありません。自律神経系の症状には、腫瘍やがん、臓器不全などが原因でおこる重大な病気が多くあるからです。そうした病気を見落としたり、誤診したりしないためにも、このような検査は重要になります。しかし、どんなに本人が痛みを訴えたとしても、自律神経失調症であれば、身体的な検査結果は「特に器質的な異常なし」と器質的な異常が認められないことが、この病気の特徴の1つといえます。

除外診断のための身体的な検査

症状によっては、いろいろな臓器の機能状態をはじめ、腫瘍や潰瘍、がんの有無、糖尿病、甲状腺疾患、膠原病、心疾患などの疑いがないかを調べるために、次のような検査が行われます。
●血液検査●尿検査●レントゲン検査●心電図検査●内分泌検査●CT検査●MRl検査●超音波検査●脳波検査●尿検査

自律神経の機能検査について

自律神経失調症では、自律神経系に乱れが生じている場合があるで、自律神経の機能を調べることがあります。これは、除外診断のための一般的な検査に比べて、本症らしさを証明する積極的な診断といえます。自律神経機能検査には、いくつかの種類があります。おもな検査は、体位を変えたときの心電図の変化を調べる立位心電図や、安静時と起立時の血圧の変化をみるシュロング起立試験などです。しかし、自律神経の異常を調べるのは、容易なことではありません。これらは確実な検査ではなく、現段階では、自律神経の異常が完全にわかる検査方法はないのが現状です。そのため、自律神経機能検査は、すべての医療施設で行われているわけではありません。また、1つの検査だけで判断は難しいので、症状に応じていくつかの検査を組み合わせて、その結果で総合的に診断するのが一般的です。

主な自律神経の機能検査

立位心電図

ベッドに横になった状態で心電図をとり、次にベッドのわきに立った状態で心電図をとり、それらの波形を比較して変化を調ベる検査です。通常の心電図には、大きな変化は見られませんが、血管運動神経に乱れがある場合は、波形曲線の最後のなだらかな波(T波)が低くなります。

シュロング起立試験

横になっているときと、立ち上がったときの血圧と脈拍をそれぞれ測定し、その変動を調べる検査です。自律神経に異常がなければ大きな変動は見られないですが、立ち上がったときに、最高血圧が21mmHg以上下がり、最低血圧も16mmHg以上下がる場合は、立ちくらみ、めまいなどの起立性低血圧症状を起こしやすくなります。一方、最高血圧は下がるが、最低血圧は上がってその差が縮まる場合は、末端から心臓に戻る血液の流れが不十分ということで、脱力感や疲れ、だるさなどの全身症状があらわれます。

その他

安静にした状態で指先におこる微細な振動を測定するマイクロバイブレーション(MV)、首の下や腕の内側などを先端のとがったもので引っかいたときの皮膚反応をみる皮膚紋画症テスト、などがありますが、現在はほとんど行われていません。

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自律神経失調症の基礎知識